『鳥展』はまだ終わっていない?!

名古屋市科学館で開催されていた特別展「鳥~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」が大好評の中、会期を終了しました。展示をまた見に行きたいと思っていた方、行き損ねてしまった方にとっては残念なことだと思います。ですが、実は裏『鳥展』ともいうべき展示が、科学館の生命館の一角でまだ続いているのです。
センターと科学館がコラボした展示を、ここ数年間実施してきました(過去の展示の様子はコチラ)。今年の3月からは、『なごやの そこらへんにいる いきもの』展が始まっています。「そこらへんとは、何のこと?」という指摘を受けそうなタイトルですが、実は「私たちの身近にいる生きものにスポットを当てよう」という趣旨の展示なのです。特別展の開催に合わせて、まずは身近に見られる鳥類をテーマとしました。その代表として選んだのが、春の渡り鳥であるツバメです。今回の展示で特に力を入れたのが、ツバメの人工巣を再現した模型です。一見、適当に工作したかのようにも見えますが、実は鳥類の専門家の助言のもと、巣の位置やテグスを張り巡らせる間隔などがツバメにとって最適になる寸法で設計されているのです!
ツバメ以外に、メジロとウグイスの展示もあります。両種は混同されやすい鳥類として有名ですが、今回は見分けるポイントを愉快なイラスト付きのパネルで解説しています。また、パネルの前にはこれらの鳥類の剥製も展示しています。当初は本剥製だったのですが、特別展の終了に伴って返却を余儀なくされたので、今はセンターに所蔵されている仮剥製を展示しています。
展示場所は生命館5階のバイオギャラリーです。特別展で鳥類に興味を持った方、ぜひこちらの展示にも足を運んでみてください!
(なごや生物多様性センター/曽根啓子)