ビオトープを訪れた生きもの
2022年3月に完成したセンターのビオトープ。
完成したときには砂一面の景色で、表面上生きものの姿はほとんど見られませんでした!
7月には地中に埋まっていた種子や風や鳥などによって運ばれてきた種子が生育し、たくさんの生きものが見られるようになりました。池の中ではプランクトンが発生し、さらには水生昆虫やヌマガエルも見られるようになりとっても賑やか。水面に卵を産み付けるトンボの姿が印象的でした。
ビオトープに訪れる動物の姿を捉えるため、センサーカメラ※1を設置しました。人の代わりに四六時中観察してもらいます。
(※1センサーカメラ:赤外線で熱を感知して撮影するカメラ。動物だけではなく温まった植物の葉や水面の動きにも反応して 景色を撮影 してしまうのが玉にキズ!)
2022年4~7月、センサーカメラでこんな写真が撮れました。↓(写真)クリックして拡大
これら生きものの写真をなごや生物多様性センターまつりの「ビオトープブース」で展示したところ、来場者の方々からは「えー!ここにキツネがいたの??!!」と驚きの声があがりました。
植物の生育が進み動物が撮影しづらくなったため、カメラの位置を変えて引続き観察を行いました。その結果がこちら!
ふわっふわ、冬毛のホンドタヌキとアカギツネです。5月のアカギツネの写真と見比べると毛の厚みが違うことが分かります。動物が衣替えするように、カメラに映るビオトープの植物もずいぶん様変わりしましたね。
たいへんに寒い”現在”のビオトープですが、枯れたエノコログサ(通称:ねこじゃらし)の下から、新たな芽生えが。着々と春が近づいています。
今後はどんな生きものを見ることができるのか・・。お楽しみに!
(なごや生物多様性センター/成田 優之)