センターの歴史

 センターができる前、名古屋市では都市化による市街地の拡大や、外来生物の侵入などによって、生物多様性が失われつつありました。その一方で、自然環境を保全する市民の活動は着実に行われてきました。
 2006年9月、名古屋市と愛知県、名古屋商工会議所、(社)中部経済連合会の4者で、COP10の誘致を国に要望し、2008年5月のCOP9において、COP10が2010年10月に名古屋市で開催されることが決定されました。

2008年
COP10開催決定

2010年
COP10が名古屋市で開催

 2010年10月、名古屋国際会議場において、COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が開催されました。
 COP10の成果は、生物多様性に関する2020年までの新たな目標として、愛知目標が採択されたことと、遺伝資源のアクセスと利益配分に関する名古屋議定書が採択されたことです。

写真提供:日本国政府(左・中)

写真提供:日本国政府(上・中)

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COP10オープニング

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名古屋議定書採択時の様子

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生物多様性交流フェア

2011年
9月2日 センターを開設

 名古屋市にとっては、市民・事業者・行政が、生物多様性の保全を地球規模の問題として認識する契機となったことと、市民の生物多様性に対する認知度が向上し、身近な自然を守る活動が活発になったことも大きな成果となりました。
 活発化した身近な自然を守り育てる活動を継続・発展させるため、市民協働による生物調査・保全活動を推進するとともに、なごやの生物情報を蓄積・発信し、次世代に継承することを目的に、天白区にある用途廃止した不燃ごみの中継施設を再利用し、2011年9月2日にセンターを開設しました。

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センター開設記念行事(2012年5月12日、13日)

2012年
1月 一斉調査初開催/
8月 サマースクール初開催

 2012年には、「なごや生きもの一斉調査」と「なごや生物多様性サマースクール」をともに初開催しました。現在まで毎年継続して行われています。
 一斉調査は毎年生きもののテーマを変えて行っており、またサマースクールでは毎年定員を大幅に超える応募があります。どちらも子どもを含めた多くの市民の方々にとって、生物多様性の保全活動のきっかけをつくる機会となっています。

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なごや生きもの一斉調査

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なごや生物多様性サマースクール

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なごや生物多様性サマースクール

2014年
5月 センターまつりを初開催

 「なごや生物多様性センターまつり/生物多様性ユースひろば」は、関わりのある保全団体や研究・教育機関、中学・高校の生物部等の皆さんに集まっていただき、ブース出展やステージ発表を通して、市民の皆さんに生きものの魅力や、自然環境を守ることの大切さをお伝えするとともに、出展者同士が交流できる場を提供するイベントとして、2014年から開催しています。

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なごや生物多様性センターまつり
(2014年5月10日)

2015年
3月 レッドリスト・レッドデータブックを公表

 なごやの絶滅の恐れのある生きものについて調査を行い、その結果を2002年の11月に、「名古屋市版レッドリスト」をとして公表し、2004年3月には、「レッドデータブックなごや2004 動物編・植物編」を発行しました。
 レッドリストとは、絶滅のおそれのある野生生物の種のリストのことで、生物学的な観点から個々の種について調査し、絶滅の危険度を評価してまとめたものです。
 一方、レッドデータブックとは、レッドリストに掲載された種の生息・生育状況や特徴について種ごとに取りまとめたものです。

レッドデータブックなごや2015

2020年
3月 なごや生きものライブラリーを開設

 2020年3月には、センターのウェブサイトである「なごや生きものライブラリー」を開設しました。このサイトは、なごやの生きものの情報を、フォトギャラリーやコラム形式等で紹介しています。さらに、市民の皆さんが目撃した生きものについて、「生きものマップ」として、地図情報と連携して写真を投稿することができます。

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