名古屋港水族館

名古屋港スナメリプロジェクト

 皆さんはスナメリという動物を知っていますか?体長1.8メートルほどにしかならない小さなイルカの仲間で、日本を含む東アジアの国々の沿岸域に生息しています。近年は生息域が汚れたり、誤って漁の網に絡まったりして数が減り、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧種に指定されています。
 そんなスナメリが実は私たちにとても身近な伊勢湾・三河湾に住んでいます。名古屋港水族館では2011年から名古屋港でスナメリを船の上から探す目視調査を開始しました。さらに2017年からはより詳しくスナメリについて調査するために、「名古屋港スナメリプロジェクト」と題して東海大学、京都大学との共同研究を始めました。現在は目視調査と同時に、特殊な装置を使用してスナメリの声(超音波)を記録して、スナメリの生息状況を調査しています。
 これまでの調査の結果、スナメリは名古屋港には冬に多くやってくること、そして夜によく鳴き声を出していることがわかりました。船からの観察では50頭以上もの大集団を見つけたこともありました。これは普通1頭か2頭で暮らしているスナメリではとても珍しいことです。冬の名古屋港はスナメリにとって、とても重要な場所なのかもしれません。
 スナメリはなぜ名古屋港にやってくるのか?名古屋港で何をしているのか?疑問はまだまだたくさんあります。これからもスナメリの調査を続け、その経過や結果を市民の皆さんにお知らせしていきます。そしてスナメリを通して名古屋港の環境に興味を持ってもらうことを期待しています。みなさんもぜひ冬の名古屋港でスナメリを探してみてくださいね!

名古屋港水族館ホームページ(外部リンク)

画像

フォトギャラリー

ページトップへ戻るボタン