生物多様性カフェ「セミを倒しにアメリカへ」を開催しました
2024年10月12日(土)、なごや生物多様性センターにて第43回生物多様性カフェ「セミを倒しにアメリカへ」を開催しました。今年2回目の開催となる今回は、定員を超えるお申し込みがあり、35名の方にご参加いただきました。
今回の話題提供者は、信州大学農学部1年 草野 勇茉さんです。
今年話題となった「素数ゼミ」について、アメリカでの旅のエピソードも交えながら、楽しくお話しいただきました。
「素数ゼミ」とは…
日本ではアブラゼミやクマゼミなどのセミが毎年見られますが、アメリカのセミは土の中で長い期間過ごします。アメリカ北部のセミは13年、アメリカ南部のセミは17年周期で地上に現れるため、「周期ゼミ」もしくは「素数ゼミ」と呼ばれています。
今年はアメリカ・イリノイ州の一部で13年ゼミと17年ゼミが同時に発生し、221年ぶりの大量発生ということで多くのメディアなどで取り上げられました。
草野さんは子どもの頃から昆虫、特に蛾に興味があったそうで、大学では自然科学系のサークルに所属しながら活動しています。
今年の5月下旬、先輩たちに誘われてアメリカへと飛び立ち、素数ゼミや珍しい昆虫を追いかける2週間の旅が始まりました。実は初めての海外だった草野さん、パスポートを取得するところから始まりました。現地の集合場所までヒッチハイクで向かうなど、その行動力に驚きました。
昼間は網を振り、夜はライトトラップ(光を使って昆虫をおびき寄せ、捕獲する装置)を用いながら、寝る間を惜しんで昆虫採集を行ったそうです。
木を覆うほどの大量のセミや、珍しい昆虫の写真をたくさん見せていただきました。子どもから大人まで昆虫好きの参加者も多く、質問も飛び交いました。
参加者の方からは「旅のエピソードが興味深かった」、「色々な虫のことを知ることができ、また図鑑を開きたくなった」といったご感想をいただきました。
最後に、草野さんが所属している「変態的に科学する学生団体 henka.」についてもご紹介します!今年の8月より、自然科学分野が好きな人たちが交流を深められるような様々な活動を行っています。
詳しくはhenka.公式X(@henka_official)をご覧ください!
(なごや生物多様性センター/片山 友香)