東邦高校近隣の生き物調査と
透明標本・樹脂標本の制作
1.今年の生き物調査
猫が洞池3回、矢田川2回生き物調査に行きました。猫が洞池はいつも大量に釣れるブルーギルが夏場になっても殆ど釣れませんでした。昨年度の池干しの影響と考えています。4月の猫が洞池はフナ,モツゴ,オイカワ,ヨシノボリの稚魚が岸辺まで溢れていました。
矢田川5月ではナマズ、テナガエビ、カニ、オイカワが見られました。
今年はコロナのため夏合宿がなかったので、部員数名で海釣りに行きましたそこで釣った魚もこれから標本にしていこうと考えています。
2.透明樹脂標本の制作
標本は「生きものコラム」に紹介したように透明標本を樹脂に封入することに成功しました。
小さい子供さんが透明標本の容器を触るとき、中のグリセリンが漏れることがあり、展示に注意が必要でした。子供たちが安全に触ったり眺めたりできる標本を作りたいということで研究が始まりました。
ところが透明度を保ちながら樹脂に入れることは予想以上に難しく、ほぼ1年間にわたる試行錯誤を繰り返しました。その結果樹脂の細胞への浸透が鍵であることがじわじわわかってきました。
昨年12月に名城大附高校の吉川先生からアドバイスをいただいたり、過去の文献を探したりするなかで、最終的に、標本工程最後の処置に使用する薬品の組み合わせとしてエタノールとスチレンモノマーが最も適しているということ結論を得ることができました。
知識0の状態から標本成功にせまることができたことで大きな達成感を得ることができました。関わってくださった先生方、応援してくださった生物多様性センターの皆さま、ありがとうございました。
今後は魚の種類を増やしていくとともに、魚の大きさも変えて試していきたいと思っています。