水田に生きるドジョウの保護活動
佐屋高校生物生産科作物専攻では、安全安心なお米の生産をめざして除草剤を使わない米作りを行っています。除草剤の使用を止めてから、以前よりも多くの生物を見かけるようになったという声を聞くようになりました。そこで、科学部の生徒たちは作物専攻生の水田内に生きる水生生物(ドジョウ)を中心に生息数調査を行いました。将来、生き物と共存できる米づくりが作物専攻生と科学部員の願いです。
【1】ドジョウの生息数調査
本校水田では、環境省レッドリストで準絶滅危惧種に指定される「ドジョウ」が多く生息しています。ドジョウがどれほど水田にいるのかを今年6月に、科学部が除草剤未使用水田内に調査区を設定し、生息数推定調査を行いました。調査結果から統計処理で推定数を算出した結果、除草剤未使用水田全体での推定量は3,527匹となりました。
ドジョウの生息数は水田の周囲を流れる用水路でも調査することにしました。調査した用水路は、本校水田内を流れる土水路です。調査の実施回数は2回。1回目は田植えから約半月後の6月22日、2回目は中干し終了直後の8月12日です。結果は1回目では調査区間内で315匹、2回目では420匹でした。1回目の時は、今年誕生した稚魚が多数を占めましたが、2回目は明らかに稚魚から成長した個体が多数を占めました。
【2】今後の展開
ドジョウの保護活動を行うとともに、水田内、用水路のドジョウの生態の解明に取り組みたいと思います。ドジョウの次はヤゴ・トンボ・カエルへと保護活動の対象を広げていきたいと考えています。
本校水田、地域では外来生物のスクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ)も多く確認されています。昨年度から取り組んでいるスクミリンゴガイの駆除活動にも今後、力を入れていきたいと思います。
愛知県立佐屋高等学校(外部リンク)