マメナシの開花
生きものコラム 2020.04.10
ソメイヨシノが風に吹かれるたびに花を散らすなか、名古屋市内のマメナシが満開を迎えています。
マメナシは「名古屋市版レッドリスト2020」で絶滅危惧IB類になっている希少な樹木で、東海地方に特異的にみられる湧水湿地に生育します。
バラ科なので、遠目に見ると「桜かな?」と思いますが、近くでよく見ると花や樹皮が桜とは全然違うことがわかります。
開花の後には、和名の由来となっている小さなナシのような実をつけます。この実は冬も残ることが多いので、長い期間見て楽しめる植物です。
市内では守山区の小幡緑地や蛭池、天白区の隼人池で見ることができます。
なお、守山区の詳しい分布情報はセンターの機関誌『なごやの生物多様性(第3巻)』の「守山区周辺のマメナシ自生地分布」にて紹介されていますので、気になる方はこちらからご覧ください。
(なごや生物多様性センター/西部めぐみ)