生物多様性カフェ「そうだ カラス、見よう。」を開催しました

2025年3月1日(土)、なごや生物多様性センターにて第44回生物多様性カフェ「そうだ カラス、見よう。」を開催しました。今年度3回目となる今回は、24名の方にご参加いただきました。
今回の話題提供者は、宇都宮大学農学部1年 服部 花菜さんです。
大学の探鳥会に所属し、鳥の中でもカラス類が大好きだと語る服部さんに、その魅力について2時間たっぷりお話いただきました。
初めに、参加者同士でカラスのイメージやエピソードなどを話し合いました。カラスにカバンの中身を開けられ、お菓子の袋を取り出されてしまった、という印象的なエピソードを話す方も。身近な生きものだからこそ、様々な話を聞くことができました。
カラスには色々な種類があり、日本で主に見られるのは、森林やビル街など立体的な場所を好むハシブトガラスと、田園など開けた場所を好むハシボソガラス。名古屋でよく見られるのはハシブトガラスです。
カラスの写真を用いた種類を見分けるクイズも行いました。意外にも正解している方が多かったですが、野生のカラスは見分けられるでしょうか。
有害鳥獣としてのカラスという観点も忘れてはならないと話す、服部さん。カラスにごみを荒らされるという話はよく聞きますが、画期的な対策というものはなく、ルールを守って決められた曜日に出す、袋の口をしっかり縛る、ネットをきちんとかける、といった地道な対策を続けていくことが、解決への一番の近道なのだそうです。
最後に、ニワトリの前肢の骨の標本を、正しく並べるパズルに取り組みました。服部さんはこのイベントのために、2kgの手羽先を食べて、参加者全員分の骨を用意してくれました。(ありがとうございます!)
名古屋人ならよく食べているはず(?)の手羽先も、骨の形まで覚えている方は少なかったようです。服部さんは食べたものを標本にすることが好きで、なんとクリスマスチキンや干物などからも標本を作ってしまうそうです。
今回はお話がメインでしたが、カラスの観察や食べ物を使った標本作りなど、身近なところから始められる内容がたくさん。帰り道に見るカラスもまたいつもと違って見えたのではないでしょうか。
参加者の方からは「身近ゆえにあまり気に留めなかったカラスについて楽しく学べた」、「骨のパズルが楽しかった」といったご感想をいただきました。
~「変態的に科学する学生団体 henka.」について~
服部さんが所属するこちらの団体では、科学の楽しさや魅力を伝える活動を行っています。
詳しくはhenka.公式X、Amebaブログをご覧ください!
(なごや生物多様性センター/片山 友香)