生きものコラム

戸田川緑地展示 2024

4月23日(火)から、通算4回目となる戸田川緑地への出張展示がスタートしました。

 

今回の展示タイトルは「なごやの里山の生きもの」です。

メインとなる展示は「タヌキ」です。センターで収集した個体の消化管から出てきたもの(=タヌキが食べていたもの)を標本で紹介しています。タヌキは雑食性で、様々な果実を餌としていますが、タヌキが食べていたアオモジなどの植物の標本(腊葉標本さくようひょうほん)も併せて展示しています。さらに、近年、急激に名古屋市内から姿を消しつつある両生類「アズマヒキガエル」の希少な標本も展示しています。

今回の展示で注目して頂きたいことが、2つあります。

1つ目は、様々な観客、特に目線の低い子供でも見やすいよう、展示物を低めの机に配置していることです。この方法は、昨年末に視察した「ふじのくに地球環境史ミュージアム」の展示をヒントにさせていただきました。

2つ目は、『みんなでまもろう なごやの生物多様性』という小冊子を無料配布していることです。この冊子は2024年3月末に発行したばかりで、生物多様性や名古屋市の自然環境についてイラスト中心で紹介したものです。

 

現在、センターが所蔵する標本は3万点程ですが、これらの標本を自由に観覧して頂ける展示スペースが館内にはほとんんどないため、今回のように様々な機関の場所をお借りして出張展示をすることで、標本を用いた生物多様性の普及啓発に取り組んでいます。滅多にお見えしない標本を見に、ぜひ戸田川緑地の「農業科学館」にお寄りください!

※ 展示は5月26日(日)までです。

(なごや生物多様性センター職員)

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