生きものコラム

池干し調査2023

2023年11月19日(日) 昭和区 隼人池の池干しを行いました!

今年の池干しの目的は「浚渫(しゅんせつ)工事が行われる池の生きもの保護

池の水を抜き、池底の土砂を機械で吸いあげて除去する浚渫工事。工事の間、池干しで捕獲した生きものをセンターで保護し、工事が終わり、池の水位が安定した頃リリースします。

作業に参加したのは、なごビオや、調査・保全活動に関わる学生、学区の小学生など約110名。見学者含め総勢約300名のとっても賑やかな池干しになりました。

 

生きものの捕獲

 

水を抜いた池で30名ほどの小学生の参加者と共に、タモ網を使って生きものを捕獲します。捕獲した生きものはバケツリレーで洗い場まで運び、泥落としをします。

泥落とし後、生きものに詳しいスタッフ総出で同定し、記録します。

さらに生きものを取りこぼさないよう、地引網を使って捕獲。タモ網を持った参加者が地引網に集まり、網にかかった生きものを運び出します。

生きものの観察

 

捕獲した生きものの解説も行いました。まるまる太ったドジョウやフナ、タニシやシジミ、ヤゴなどの昆虫・・生きものの種類は多岐に渡ります。池のヌシでは?と思われる大ウナギに見学者の方もビックリしていました。

生きものの保護

 

水の中の生きもの、特に魚は酸素が必要です。

捕獲した生きものを一つの容器に詰め込んでしまうと、いずれ酸欠になって死んでしまいます。水槽にエアレーションをかけながら作業し、記録が終わった生きものはどんどんセンターへ運搬。種類ごとに水槽へ移しました。

捕獲できた生きものは在来種8,019匹、外来種11,715匹、合計19,734匹

運搬するのに、なんとトラック7往復!沢山の生きものが捕獲できました。

19,734匹のうち、センターに運ぶのは在来種の生きもののみ

誰かの手によって池に放たれてしまった外来種は、駆除しています。駆除した生きものの一部は、無駄にならないよう、カメなどの生きものの餌にしたり、外来種防除のための罠などで活用します。

 

センターでの生きもののようす

さいごにセンターで保護をしている生きものの様子をご覧ください。

これら生きものは、春までにリリースする予定です。春になったら、ぜひ隼人池を訪れ、池の中をそっとのぞいてみてください。

(なごや生物多様性センター/成田 優之)

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