生きものコラム

森林保全体験バスツアーを開催!

10月17日に森林保全体験を通して生物多様性を学ぶバスツアーを開催しました。

行先は名古屋の水道の源でもある飛騨川の上流地域

小学5年生~中学3年生のお子さんとその保護者総勢24名の参加者で岐阜県下呂市位山にあるブナの原生林(岐阜大学附属位山くらいやま演習林)へ向かいます。

案内して下さったのは現地で活躍するNPO法人森のなりわい研究所の伊藤栄一さん。

片道150km!飛騨川沿いを上流に向かって走る道すがら、車窓から見える土地の歴史や植生しょくせいの変化等興味深い話を伺いました。

現地に着くとまずは腹ごしらえ!秋晴れの空のもとブナ林を前にして地元の食材がたっぷり詰まったお弁当をいただきま~す!伊藤さんプロデュースのこだわりのお弁当は容器から環境に配慮!曲げわっぱのお弁当箱にはからあげやフレッシュトマト、卵焼きに加えイワナのフリットやワラビの梅和えなど地元の食材がぎっしり詰まっており、大人も大満足の美味しいお弁当でした。

お腹が満たされたところで、なごやの水道を支える飛騨川の最初の一滴を辿ります。笹薮ささやぶをかきわけ窪地くぼちを覗いてみると、そこにはちいさな水たまりが。山肌の柔らかな土から、水が静かに染み出ていました。

これが川の始まり、この一滴がみんなの蛇口に届くんだよとの伊藤さんの言葉に耳を傾けながら川の始まりを観察しました。

 

森と水の関係・・・川が流れ続けるために森の力が必要です。雨水は樹の幹を伝うことで水流がゆるやかになり、森の土にゆっくり浸透します。沢山の微生物が落ち葉を分解してふかふかになった森の土がスポンジのような役割を果たし水を貯えるため、川の水は途絶えないのです。

森林保全体験

樹齢200年を超えるブナの樹の周りには、ちいさなブナの樹が芽生えていました。私たちのくらしに恵みをもたらす森の樹々が大きく育つためには光が必要です。ブナの樹に十分な光を当てるため森を覆い、日陰をつくってしまう笹を刈る作業を行いました。

最後に、森のなかで拾った面白い形の枝や実でストラップづくり!参加者のみなさん楽しそうに枝を切ったり良い形のどんぐりを探したりしていました。森とのつながりになればと伊藤さん。

今後もいろいろと趣向を変えて実施したいと思いますので、皆さんご縁があれば是非ご応募してください。

(なごや生物多様性センター/成田 優之)

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