生きものコラム

植物の専門家と行く、標本作製講座

なごや生物多様性センター主催「植物標本講座(9/12)」の様子をお届けします。

講師は愛知植物の会会員・名古屋市動物実態調査に係る専門家会合委員の村松正雄先生。

名東区にある「明徳公園」で標本となる植物を探します。

集合場所の駐車場から早速講座開始。クグガヤツリ(莎草蚊帳吊)が花を咲かせています。

 

散策路に入り、様々な植物を探す標本講座ご一行。

わずか10数センチほどの細いムヨウラン(無葉蘭)の仲間を見つけ、観察しました。

 

 

散策路の至る所で”ひっつきむし”でお馴染「アレチヌスビトハギ(外来種)」が花や実をつけていましたが、アレチ(乾燥地)ではない公園の一部では在来種のヌスビトハギも見られました。市内ではあまり見られないヌスビトハギ(在来種)は木漏れ日の中でとっても可愛いちいさなピンクの花を咲かせています。

 

フユノハナワラビは秋から春にかけて成長するシダ科の植物です。シダ科の植物は種子を作らず胞子で増えるため花はつけませんが、胞子嚢ほうしのう(写真に見られる萌黄色もえぎいろのツブツブ)が冬に黄金色へと色づくことからフユノハナワラビと名前がつきました。

当講座では植物を採取したその場で標本づくりが始まります。根を付けて掘りとった植物の形を整え新聞で抑えて押し葉標本(腊葉さくよう標本)を作ります。春~秋にかけて行う屋外の標本講座内で作成した標本は、参加者の方に持ち帰っていただき、冬の講座で標本ラベルを作成し標本台紙に貼りつけます。

 

~おまけ~明徳公園で見られた花や実のご紹介。

(なごや生物多様性センター/成田優之)

 

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