生きものコラム

秋を感じる植物 ワレモコウ

今年の夏は大変暑い日が続いていますが、こんな猛暑の野外でも秋の野草が順番に咲き出しました。
今回はその代表種の一つである、ワレモコウを紹介します。

 

ワレモコウは、日当たりの良い草地に生えるバラ科の多年生草本です。

漢字では「吾亦紅」や「吾木香」などと表記されますが、和名の由来は諸説あり、はっきりとしたことがわかっていません。

この植物を初めて見た人は、「色味も姿も地味だな〜」と感じるかもしれませんが、『源氏物語』にも登場する、日本人にとっては古くから馴染みがある植物です。
現代では、花屋さんの秋の定番商品として扱われるほど、花好きの間では人気があります。

 

ワレモコウは、晩夏から秋にかけて小さな花が集まった穂状花序すいじょうかじょを付けます。こうした花序かじょを持つ植物は、下から上に向かって順番に花を咲かせるのが普通ですが、ワレモコウは上から下に向かって花が咲いていきます。

「咲く」といっても一つ一つの小さな花に花弁はなく、暗紅紫色の花弁に見えるものは4枚の萼片がくへんです。

野外で見かけることは少ないかもしれませんが、これからの季節は生け花やフラワーアレンジメントなどでよく使用されるため、意外と目にする機会は多いと思います。
機会があれば、花の構造を観察してみてください。

(なごや生物多様性センター/西部めぐみ)

 

 

 

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