生きものコラム

センター敷地内の植物紹介 ~クスノキ~

前回紹介したように、なごや生物多様性センターの敷地内にはクスノキが多く植えられています。

クスノキはクスノキ科の常緑高木で、樹高は15~35mになります。日本の広葉樹の中では最大級になる樹木で、環境省の「巨樹・巨木林データベース」によると、幹周かんしゅう(幹の太さ)上位10位のうち7種クスノキであり、1位の鹿児島県の「蒲生かもう大楠おおくす」は幹周24.22mとなっています(ちなみに屋久島の「縄文杉」の幹周は16.1m)。

常緑樹ですが、古くなった葉は春や秋に赤く紅葉して落葉し、すぐに若葉を展開します。特に春に多くの葉が散り若葉に入れ替わるので、初夏のクスノキは全体が若葉で黄緑色になり、青空の下で見ると爽やかな印象を受けます。また、葉をむとスッとした樟脳しょうのうの香りがしますが、樟脳は樹木全体に含まれています。この香りには防虫効果があるため、木材は家具や建材などに用いられます。

5月~6月には5mmほどのろうのような質感の白い花をつけます。花被片の内側には毛があり、雄しべは9本で内側に退化した仮雄しべが3個あります。なお、一番内側の雄しべの基部には黄色の腺体せんたいがあります。

センターでも現在、花が真っ盛りです。市内の公園や神社にはクスノキが多くみられます。この時期にクスノキを見かけたときは、花と若葉、香りを楽しんでください。

(なごや生物多様性センター/西部めぐみ)

花の構造

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