生きものコラム

こんなにも長いの? ヌートリアの前歯

今回紹介する「ヌートリア」は、ノミのように鋭い前歯(切歯せっしを上下のあごに1対ずつ(計4本)持っていて、写真のように固い植物や野菜をかじって食べます。

「そんなに固い物ばかり食べ続けていたら、歯が磨り減ってなくなってしまうのじゃ・・」と心配になりませんか?でも大丈夫。ヌートリアの前歯はとーっても長いのです。

 

下の2枚の写真を見て下さい。左側の写真はヌートリアの頭骨です。あごの前面に生えているのが前歯です。この前歯、一見すると長くは見えないのですが、赤色の点線で囲んだ部分まで歯の根元(歯根しこん)が続いているのです!抜歯した前歯(右側の写真)を見てみると長さが5cm近くあり、想像以上に長いことに驚かされます。

実はヌートリアの前歯がこんなにも長いのには理由があります。ヌートリアを含むネズミの仲間(齧歯類げっしるい)では、「歯を作り続ける細胞(幹細胞かんさいぼう)」が前歯の根元にあって、前歯は一生のび続け、再生して使い続けることができるのです。物をかじり続ける動物ならではの適応といえそうですね。

 

では、もし病気などで物をかじることができなくなると、どうなるのでしょうか?

それはまたの機会に紹介したいと思います。

(なごや生物多様性センター/曽根啓子)

生きものコラム一覧を見る
ページトップへ戻るボタン