生きものコラム

マメナシの開花

ソメイヨシノが風に吹かれるたびに花を散らすなか、名古屋市内のマメナシが満開を迎えています。

マメナシは「名古屋市版レッドリスト2020」で絶滅危惧ぜつめつきぐIB類になっている希少な樹木で、東海地方に特異的にみられる湧水湿地ゆうすいしっちに生育します。

バラ科なので、遠目に見ると「桜かな?」と思いますが、近くでよく見ると花や樹皮が桜とは全然違うことがわかります。

開花の後には、和名の由来となっている小さなナシのような実をつけます。この実は冬も残ることが多いので、長い期間見て楽しめる植物です。

市内では守山区の小幡緑地蛭池ひるいけ、天白区の隼人池はやといけで見ることができます。

なお、守山区の詳しい分布情報はセンターの機関誌『なごやの生物多様性(第3巻)』の「守山区周辺のマメナシ自生地分布」にて紹介されていますので、気になる方はこちらからご覧ください。

(なごや生物多様性センター/西部めぐみ)

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